公的賃金統計調査と「ズバリ実在賃金統計調査」
賃金水準は何をたよりにしますか?
民間中小企業の賃金水準は、何を参考にしたらよいですか?
参考になる「賃金統計調査」には、どんなものがありますか?
厚生労働省・総務省・都道府県などが公的賃金統計調査を実施しています。しかし残念ながら、あまり参考にならないのです。どうして公的賃金統計は参考にならないのですか?
公的統計は、「モデル賃金」を提示しているからです。モデル賃金とは、新規学卒者が会社へ入社し、標準的に昇進昇給した社員の賃金なのです。いわゆるエリートの賃金なのです。ですからモデル賃金は、実際の賃金実態と比べてかなり高い賃金になっているのです。公的賃金統計と川上労務センターが実施している「ズバリ賃金統計」の違いは、どこにありますか?
【違いその1】公的賃金統計は、一般職と管理職をごちゃまぜにデータ処理しますが、「ズバリ実在賃金統計」は、分離してデータ処理します。管理職の管理職手当は、所定内賃金でしょうか?それとも、所定外賃金でしょうか?一般的には、残業手当見合いの所定外手当と考えられます。ですから、管理職の賃金は、所定外手当込みで支払っていることになるのです。管理職の賃金を峻別してデータ処理する意味がここにあります。
【違いその2】
公的賃金統計は平均値を明示しますが、「ズバリ実在賃金統計」は中位数を明示しています。
これらの違いで、何がどう異なるのでしょうか?
そもそも平均値は賃金実態よりも高めになりますし、また、特に「所定内賃金水準の値」が大きく違ってきます。昨今、労働基準監督署による割増賃金に対する指導が大変厳しくなってきましたので、割増賃金の算定基礎となる所定内賃金水準額が、大変重要な指標なのです。賃金診断を受けてみませんか?
川上労務センターは、ズバリ実在賃金統計調査のサンプルとして、賃金データを収集しています。賃金データを提供してくださった企業には、無料の賃金診断(有料のコースもあり)を実施しています。賃金診断を受けるメリットは何ですか?
いくつかありますが、- 世間相場と比較して誰が高くて誰が低いか一目瞭然です。
- 一般職・管理職・役員の所定内賃金・月額賃金総額・年間賞与・年収等の水準がよくわかります。
- 諸手当の構成や金額の妥当性がわかる。
- 法令に違反していないかどうか、専門家の意見が聞ける。
- 社会保険料を節約できるアドバイスが受けられる。
ズバリ実在賃金統計調査結果からどんなことが分かるのですか?
- 一般職の男女別年齢別
実質基本給水準、賃金総額(所定外割増賃金を含む)、年間賞与額、年収水準グラフ。 - 管理職の年齢別
賃金総額、年間賞与額、年収水準グラフ。それぞれの分布状況 - 役員の月額報酬額、年収水準グラフ。それぞれの分布状況
- 中途採用者の賃金決定の参考資料となる
「勤務年数別所定内賃金グラフ」や「勤務年数別賃金総額グラフ」
上記の中位数・上位4分の1・下位4分の1金額がグラフ表示されています。
賃金体系(定期昇給の仕組み)を整備しよう。
定期昇給の仕組みを考えるとき、何を決めることが一番大事なのですか?
賃金体系の意思決定で重要なことは、- 人事評価Bの社員が何歳まで定期昇給させるのか。
- 基本給の上限値水準(一番高い金額)をいくらにするか。
※地場の賃金水準、特に、所定内賃金水準(できれば基本給水準)を把握することが極めて重要になるのはそのためなのです。残念ですが、基本給の構成は各社各様ですので、退職金や賞与の支給の基礎給となる基本給水準は、そう簡単には解明できていないのです。「ズバリ実在賃金統計調査」は、そこにメス入れて、基本給水準を解明しようとしているのです。
群馬版「ズバリ実在賃金統計調査」にご協力を!
これまで、H22年(H21年データ)、H23年(H22年データ)、H24年版(H23年データ)、H25年版(H24年データ)、H26年版(H26年データ)、H27年版(H27年データ)の調査が完了しました。なお、H27年版のズバリ実在賃金統計調査結果報告会は、H28年2月発表になります。いずれの年度も、会社数40数社、平均従業員数約60名規模の会社、延べ2500人を超える賃金サンプル数になります。これだけ詳細な賃金統計調査はどこにない代物なのです。
群馬版「ズバリ実在賃金統計調査」にご協力ください。